テレビ受像機の変化を見ていると1960年代後半はカラーテレビも普及してきて白黒テレビが脇役に追いやられるという状況になります。またUHF放送が始まることによりテレビ機能面にもUHFチャンネルが映るようなものも増えてきて、画面も大きいものがいいという風潮になってきたのでしょうか。
この9-98Uは9インチモデルのテレビとしては最後のもので1970年代初頭まで発売され、その後は11インチ型のテレビに役目を渡しているようです。ソニーのラインナップもトリニトロンカラーテレビが充実してきて白黒テレビは完全にパーソナルな用途のものとして扱われていきます。
9-306以降、9-98Uの前にはまだ複数のモデルが存在し、9-98Uを含めて4モデルが基本的に同じ筐体をベースに多少の変更を加えて発売されていたみたいです。共通してブラウン管の前にスモークパネルが備わり、これにより白黒の画面が引き締まったように映るのだと思います。一見どれも同じように見えますが背面の型式で識別する以外は各モデルでデザインの小変更か、UHFチャンネルが搭載しているかでモデルを見分けられます。
9-95
・・・シリーズの基となった筐体でソリッドステート99の名称として発売
9-96
・・・取っ手が固定式になっていて、ステイタス900としてUHFチャンネル搭載の9-97Uと併売
9-97U
・・・操作パネル左側をブラック処理して11インチTV-330と似た外観に、UHFチャンネルを搭載
9-98U
・・・「SONY SOLID STATE」エンブレムがプリント式に、操作パネル部分がブラウン処理、UHFチャンネル搭載
トランジスタテレビ 保管庫(掲載機種リスト)
今まで集めてきた1060-70年代の白黒ブラウン管テレビのコレクションを各メーカーごとにまとめています。
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